健康づくりのための睡眠指針2014 〜厚生労働省健康局〜第 2 条.
適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす
朝食はからだとこころのめざめに重要
睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする
就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける
適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、中途覚醒を減らすことにもつながりま す。また、しっかりと朝食をとることは朝の目覚めを促します。これらの生活習慣によっ て、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることができます。一方で、就寝直前の激しい 運動や夜食の摂取は、入眠を妨げることから注意が必要です。
就寝前にリラックスすることは入眠を促すために有効です。一方、就寝前の飲酒や喫煙 はかえって睡眠の質を悪化させるため、控えた方がよいでしょう。睡眠薬代わりに寝酒を 飲む習慣を持っている人が男性で多いことがわかっています。アルコールは、睡眠薬代わ りに少し飲んでいる場合でも、慣れが生じて量が増えていきやすいことが知られています。 アルコールは、入眠を一時的には促進しますが、中途覚醒が増えて睡眠が浅くなり、熟睡 感が得られなくなります。また、ニコチンには覚醒作用があるため、就寝前の喫煙は入眠 を妨げ、睡眠を浅くします。
寝酒や喫煙は、そもそも生活習慣病の発症・重症化の危険因子になるとともに、直接、 睡眠の質を下げるだけでなく、睡眠時無呼吸のリスクを増加させるなど、二次的に睡眠を 妨げる可能性も指摘されています。
就寝前 3~4 時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げたり、睡眠を浅くする可能性があ るため、控えた方が良いでしょう。これは、主にカフェインの覚醒作用によるもので、こ の作用は 3 時間程度持続します。また、カフェインには利尿作用もあり、夜中に尿意で目 が覚める原因にもなります。カフェインは、コーヒー、緑茶、紅茶、ココア、栄養・健康 ドリンク剤なども多く含まれています。